
07/04/2025
2025年7月3日(木)、福井県立大学生物資源学先端セミナーとして、塩野義製薬株式会社 創薬疾患研究所 感染症領域長、加藤輝久さんがご講演くださいました。
今回のご講演は、当研究室の特任講師を務めてくださっているフォースライフサイエンス合同会社 代表、佐々木栄和さん(シゲさん)のお声かけにより実現しました。
佐々木さんと加藤さんは、本学生物資源学部・生物資源学科の第1期卒業生です。
前日打合せの際には、1期生の入学式で、大学敷地内に土が盛られていて、建物もほとんどまだ建ってなかったことや、先輩がいない中、自分たちで学祭を作り上げたこと、学生実習室の新品のガラス器具を全部洗ったこと・・・などなど、1期生ならではの思い出話を聞かせていただきました。
当日のセミナーでは、
「創薬研究の最前線 〜生物資源が果たす役割とは〜」
と題して、シゲさんからは、生物資源での学びがどのように社会で活かせるか、基本となる考え方やご経験についてご講演がありました。
また加藤さんからは、現在の創薬研究での活躍に至るまでの経歴や、民間製薬企業における創薬への取組、新型コロナウイルス治療薬を創出した秘話など、現場ならではのお話をお聞きすることができました。
またご講演の最後には、当研究室の濱野先生も加わって、会場から出た質問に答えるパネルセッションが行われました。
会場からは、
学生の頃はどんな分野の研究をしていましたか?また今のお仕事に活かされていますか?
海外の研究者って日本の研究者と違いますか? どう違いますか?
現在、耐性菌が多く、有効な薬でも使用しすぎると効かなくなってしまうことが問題となっていると思いますが、製薬業界における現在の課題はどんなことだと考えられていますか?
大学院や博士号を取らないと製薬会社などで勤務することは難しいですか?また、理系は大卒と院卒で就職の幅が全然違うと聞くのですが本当ですか?
難病に対してどう思いますか?
スクリーニングする化合物はすべて天然から探してくるのでしょうか?AI解析などで候補の構造を探してその構造に近いものを有機合成しているのでしょうか?
など、多くの質問が寄せられ、一つ一つ丁寧にご回答くださいました。
ご講演の最後に加藤さんは、学生へのメッセージとして、「将来の自分を思い描き、それに向かって努力することでチャンスを掴むことができる」とおっしゃっていました。
本学の卒業生であるお二人のご講演を聞いて、学生もきっと、自身の将来への期待と希望を感じられたことと思います!
ご講演、本当にありがとうございました!